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部分リフォームで
選ばれる宿になる方法

ゲストに選ばれるために、「おもてなし」の質をどう高めていけばよいか。人的なサービス(ソフト)の向上も重要ですが、館内施設・設備(ハード)の充実はそれ以上に重要です。大切な一泊を、心地よい空間で過ごしたい。客室、露天風呂などの施設が充実した宿に人気が集まるのは、空間の心地よさを「おもてなし」と考えるゲストが多いからでしょう。一度に大規模なリフォームは困難でも、部分的に小さなリフォームを重ねることで、長期的に集客率を高めることは可能です。
宿泊予約サイトでの注目率を高め、クチコミの評価も確実にアップさせる。効果的な「部分リフォーム」の基礎知識をご紹介します。

取材にご協力いただきました

リフォーム投資計画や効果予測、優先順位の相談ができる
株式会社AK設計事務所
1997年設立。宿泊施設の建築・設計の専門家であり、長期的な投資計画の設計から相談できる数少ない設計事務所。全国各地で180件以上の宿泊施設を手掛ける。
ご相談はメールフォームよりお願いします。 http://www.a-k.jp/form/
※無料での相談範囲と有料での相談範囲がございます。金額はご相談内容により変動いたします。
※回答には10日~2週間程のお時間をいただきます。

泊まりたい宿は「館内写真」と「クチコミ」で決める!?

調査によると、宿泊予約に際して約9割のゲストが館内施設・設備の写真を参考にすると答えています。公式サイトだけでなく、普段の清潔感や設備の状態が分かる、ゲストがスマホなどで撮った写真も宿選びの決め手となります。写真がよく見られているのは、ダントツで「客室」、続いて「大浴場」「トイレ・洗面所」です。

株式会社リクルートファイナンスパートナーズ独自調査 2019年1月(調査対象:マクロミルモニター/直近1年以内に1回以上宿泊施設を利用した経験のある男女104名)

そして、クチコミで泊まりたくない宿1位は「清潔感のない宿」が6割強という結果に。一方、クチコミ高得点獲得のポイントは2位の「新しくきれいな畳や床」。ハード面に清潔感を求める傾向が見て取れます。
予約時にチェックされている設備は何か? クチコミで高得点を稼げる施設・設備はどれか? それぞれ予約時の注目率とコストの関係を考えながら、戦略的に計画を立てることが大切です。

株式会社リクルートファイナンスパートナーズ独自調査 2019年1月(調査対象:マクロミルモニター/直近1年以内に1回以上宿泊施設を利用した経験のある男女104名)

予約の決め手となる「設備リフォーム事例」を大公開!

「ハード面に清潔感をと言われても、何から始めればいいの?」とお困りの方も多いのでは? そこで今回は、どのようなリフォームが可能になるのか、具体的な事例をご紹介します。「選ばれる宿」になるために影響力の大きい設備をピックアップしました。

【客室】
リフォームのポイントは、お客様目線でクレーム対象となる部分を一番先にリニューアルすること。破損・汚れ・傷などを処理してから、個性化・差別化のための投資を行うことが大切です。 特に照明器具のデザインが差別化につながり、それにより写真効果が大きくなります。
また、客室風呂は客室と一体化したデザインでリフォームすることが重要です。

照明、畳・床、壁天井クロス張替え、化粧造作などの表層改修
(事例提供:株式会社AK設計事務所)
照明、畳・床、壁天井クロス張替え、化粧造作などの表層改修
(事例提供:株式会社AK設計事務所)
 客室内露天風呂の新設
(事例提供:株式会社AK設計事務所)
客室内露天風呂の新設
(事例提供:株式会社AK設計事務所)

【貸切共用露天風呂】
数多くのリフォーム実績をもつ設計事務所によれば、「客室露天風呂」と比較すると、工事の容易さ、満足度アップの面でもおすすめとのこと。今までの貸切風呂の概念を捨て、脱衣室ではなく落ち着いたリビング空間を演出すると、 リピーター獲得につながりやすいです。

部屋を貸切共用露天風呂に改修
(事例提供:株式会社AK設計事務所)
部屋を貸切共用露天風呂に改修
(事例提供:株式会社AK設計事務所)

重要なのは、長期的に売上を伸ばすための計画設計

リフォーム効果で収支面がプラスになるのは何年後でしょう。かけた費用を回収するのにどれだけかかるか、一例をご紹介します。
例えば、リフォーム内容が「照明、畳、床、壁天井クロス張替え(対象客室1室)」の場合の費用を約70万円、期待効果を当該客室の稼働率+10%とすると、約12カ月で投資に見合う利益が出る見込みです*。また、今後の目玉となりうる投資といえる「貸切共用露天風呂の設置」の費用を800万円で算出した場合、期待効果を旅館全体の稼働率+10%とすると、投資回収時期は約7カ月後になります*。このように、リフォーム計画の目安をみなさまの施設の事情に照らし合わせて作成し、まずは投資計画に着手しましょう。

自社の投資が収支面でプラスになるのはいつ頃?
3分シミュレーションはこちら
パートナーズローン 投資回収時期シミュレーション

文中グラフ出典
株式会社リクルートファイナンスパートナーズ独自調査 2019年1月(調査対象:マクロミルモニター/直近1年以内に1回以上宿泊施設を利用した経験のある男女104名)

*算出の前提
●モデル宿の前提:年間売上1億円、客室数20室、営業日数348日/年、客室稼働率50%、平均客室単価(ADR)3万円、年間コスト9,800万円(固定費5,493万円、変動費4,307万円)
●算出方法:投資回収時期=投資額/貢献利益増分((投資前の貢献利益-投資後の貢献利益)×リフォーム対象客室数÷全客室数)
※こちらの情報は、投資効果をイメージしていただくためのものです。実際の投資効果を保証するものではありません。また、各項目値は概算となりますのでご注意ください。

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高山 しのぶ(たかやま しのぶ)
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高山 しのぶ(たかやま しのぶ)さん

美術大学卒。デザイン職を経て、輸入玩具を扱う専門商社と教育系出版社で幼児向けサービス・商品開発やマーケティング業務に従事。現在は、デザイン・サービス開発を通して培った“聞き取り力”を武器に、業界を問わず幅広いテーマでライター・エディターとして活動中。

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