thumbnail

シニア世代が快適に過ごせる、客室のおすすめリフォーム
【宿泊施設バリアフリー化促進事業費補助金の活用②】

前回の記事では、シニア世代を取り込むためのバリアフリー化に活用したい「宿泊施設バリアフリー化促進事業」の概要と、申請から補助金の受取りまでに気をつけたいことをお伝えしました。
では、宿泊施設で多くの時間を過ごすことになる「客室」において、シニア世代のゲストに快適に過ごしてもらうには一体どのようなリフォームが必要で、いくら位かかるのでしょうか。
今回は「客室」のバリアフリー化リフォームにおけるポイントを、受取れる補助金額ごとにお伝えします。

取材にご協力いただきました

補助金の申請からバリアフリーリフォームの相談ができる
住友林業ホームテック株式会社

1988年設立。住友林業のリフォーム事業を担うグループ会社。住宅事業で永年培った総合力で宿泊施設の内装リノベーションをプロデュース。全国を70の拠点でカバーしている。

ご相談はこちらから
メール:ht_shoken@sfc.co.jp
電話:03-5217-6513(担当/佐藤 健太郎)

「宿泊施設バリアフリー化促進事業」の補助金対象箇所と補助金額
※2019年度「宿泊施設バリアフリー化促進事業」の第2期の募集要件から(2019年5月現在)
「宿泊施設バリアフリー化促進事業」の補助金対象箇所と補助金額
※2019年度「宿泊施設バリアフリー化促進事業」の第2期の募集要件から(2019年5月現在)

【上限100万円(補助率100%)】
まず最初に取り組みたい、一般客室のレベルアップ

滞在中の快適さを左右すると言っても過言ではない客室内のトイレと洗面所は、ちょっとした不便を感じることでも回数を重ねることでストレスになるため、まず最初は水まわりのリフォームを検討しましょう。
水まわりの設備機能の向上はめまぐるしく、最低限のリフォームでもぐんと使いやすくなります。比較的工期が短く宿泊施設の稼働に影響が出ない、費用対効果の高い箇所をピックアップしました。

和式トイレから洋式トイレへの改修
シニア世代にとって、しゃがむ動作が必要な和式トイレの利用は足腰に負担がかかります。洋式トイレへリフォームし、手すりも設置することで格段に快適になるでしょう。出入口ドアの引き戸化など、トイレへの動線も一緒に見直しましょう。

費用(目安):100万円(自己負担なし)/期間(目安):1週間
※トイレ交換の際の、床・壁の補修、ドア交換も含んだ場合

2ハンドル式水栓からシングルレバー式水栓の洗面台に交換
洗面台のひねるタイプの水栓は、握力が弱まるシニア世代にとっては使いづらく感じます。温度調整も難しいため、操作が簡単なシングルレバー水栓へ交換しましょう。場合によっては水栓部分だけの交換も可能ですが、古くなった洗面台ごと新品に交換することで、水まわりのイメージアップを図ることができます。

費用(目安):100万円(自己負担なし)/期間(目安):2週間
※幅1,200mmの洗面台2室分

【上限500万円(補助率50%)】
客室の課題に合わせた、思いきった大規模リフォーム

受取れる補助金額も高額なため、車椅子の方でも円滑に利用できるような大規模な客室リフォームに取り組むことができます。そのためには、上記のような部分的な設備の入れ替えだけでなく、客室全体をハンデのある方にも使いやすくすることが大切です。
今ある客室の課題に対して、どのようにリフォームすれば使いやすくなるかをお伝えします。

客室への段差解消、畳をフローリングにリフォーム
部屋の入口の段差は杖や車椅子を利用する方にとっては危険なため、段差解消のためにスロープを設置し、扉を引き戸に変更することでスムーズな出入りが可能になります。また、室内でも車椅子で過ごせるように畳からフローリングへ、布団からベッドに変えることで足腰への負担を軽減できます。

費用(目安):400万円(自己負担200万円)/期間(目安):2週間
※1室の場合

水まわり全体と隣接する部屋のリフォーム
車椅子の方でも利用できるようなゆとりのある広さの水まわりとし、床段差の解消もポイントです。水まわりをフルに改装して広くすると、壁面の移動が必要となり、工事範囲が大きくなることもあります。施工業者と客室間取りの打ち合わせをしっかり行いましょう。

費用:500~1,000万円(自己負担250~500万円)/期間:4~6週間
※1室の場合

今回は不便さや古さがユーザーのクチコミや満足度にも大きく影響する、客室の水まわりのリフォームを中心にご紹介しました。同一客室で「上限100万円の一般客室のレベルアップ」と「上限500万円の大規模リフォーム」の補助金申請はできませんので、ご注意ください。
以上を参考に、客室のバリアフリー化にどこから取り組むのが効果的か、予算や課題に合わせて計画を立てましょう。
次回は、同じく補助金を活用できる「共用部」のバリアフリー化リフォームについてお伝えします。

※本記事内の情報は、バリアフリー化リフォームをイメージしていただくためのものです。写真はイメージ、実際にかかる費用や工期は状況により異なりますことを予めご了承ください。

高山 しのぶ(たかやま しのぶ)
この記事は私が書きました
高山 しのぶ(たかやま しのぶ)さん

美術大学卒。デザイン職を経て、輸入玩具を扱う専門商社と教育系出版社で幼児向けサービス・商品開発やマーケティング業務に従事。現在は、デザイン・サービス開発を通して培った“聞き取り力”を武器に、業界を問わず幅広いテーマでライター・エディターとして活動中。

キーワードから探す

トップに戻る