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飲食店を開業、経営するために必要なこととは?

飲食店を開業するために必要なことはたくさんあります。いきなり思いついたことから始めるのではなく、まずは何をするべきかの優先順位を整理し、あらかじめ準備できるものは準備しておきましょう。
今回は飲食店経営に必要な7つのポイントと、その中の「資金調達」「届出」について詳しくご説明します。

飲食店を経営するために必要な7つのポイント

飲食店を経営するために必要な7つのポイント

1. コンセプト

コンセプトとは「お店のテーマ」のことです。どのようなお店にしたいのかを最初に決めておけば、後はそれに従っていくだけなので経営判断が行いやすくなります。コンセプトが決まっていないと、判断の都度に迷いが生じ、なかなか前に進めず、統一性の無い店舗となってしまう恐れがあります。

2. 事業計画

大きく分けて、「売上」「原価(材料費)」「固定費(家賃、人件費など)」の目標を決め、できれば5年分の事業計画を作成してください。目標がないと事業として成功しているのか失敗しているのかが分かりづらいため、目標を決めておくことが大切になります。

3. 最適な立地

飲食店にとって最適な立地は人が集まるところです。誰も人が集まらないところでは経営は難しくなります。一方で、立地条件が良くなるほど土地代は上がるため、予算と相談しながら最適な立地を見つけることが大切です。

4. ターゲット

あらかじめ、お店のターゲットとなる客層を決めておきましょう。ターゲットがあやふやだと飲食メニューや価格帯、お店の雰囲気に乖離が生じ、客離れが進む可能性があります。

5. 資金調達

経営に必要な資金として、少なくとも3カ月分の固定費を用意しておくことがおすすめです。

6. 資格

飲食店経営に必要な資格は「食品衛生責任者」と「防火管理者」の2つです。早めの取得をおすすめします。なお、「調理師免許」は飲食店経営において必須ではありませんが、今後飲食店を長く経営するつもりであれば持っておいて損はないでしょう。

7. 届出

経営にあたって、都道府県や役所に出すべき書類は複数あります。書類の期日はあらかじめ決まっており、場合によっては提出漏れによる罰則も発生するため、事前にスケジュール管理を行い、届出忘れのないようにしましょう。

飲食店経営に必要な資金とは?

ここでは、飲食店経営にあたって絶対に必要となる資金について説明します。

  • 物件取得費

条件の良い物件になるほど物件の価格は上がります。予算によってはいきなり物件を買い取るのではなく、最初はテナントを借りる、もしくは賃貸借契約などから始めることをおすすめします。

  • 内外装工事費

物件を入手する際、そのまま使用可能な居抜き物件が理想ですが、それでもある程度の改装は必要です。古いままのお店では客足が遠のいてしまう可能性もあります。

  • 厨房機器

飲食店を経営する上での重要なポイントとなる厨房機器は、慎重に選びましょう。営業で来訪する機器会社の社員とじっくり話し合いをするなど、自身で納得した上での購入をおすすめします。

  • 調度品

価格を抑えつつ、コンセプトに合わせた調度品を選びましょう。こだわればこだわるほど高くつくのが調度品ですが、安すぎるとすぐに壊れてしまいます。できる限り長く使えるものを選びましょう。

  • 運用資金

オープン時には多くのお客様が来店しても、周辺環境の変化などによっては客足が続くとも限りません。万が一に備えて、固定費の3カ月分以上は常に用意しておけると良いでしょう。

飲食店経営における資金調達方法を知っておこう

では、上記のような機会に資金が必要になった場合、どのように資金を調達するのか、あらかじめ確認しておきましょう。一般的な資金調達方法は以下の4パターンです。

  • 自己資金や親族からの借入れ

親族から借りるのはトラブルの元になるため、あまりおすすめできません。もし借りる場合には、必ず借用書を用意しておきましょう。

  • 金融機関による融資

金融機関による融資では、手続きに時間がかかることを認識しておきましょう。低金利で融資を受けられるような交渉も重要です。
交渉や手続きに手間を取られたくない場合には、ノンバンク系の融資サービスの利用もおすすめです。最近では『パートナーズローン』のような最短即日融資・オンライン申込み完結で資金使途自由、無担保・無保証・代表者保証不要のサービスも登場しています。借入れまでにかかる時間や手間を大幅に削減できること、資金使途の申告や担保・代表者保証の必要がないことが大きなメリットです。

  • 公的融資制度

公的融資制度を使えば低金利で融資を受けることが可能となります。しかし、条件が厳しい場合もあるため、過度の期待は禁物です。

  • 助成金や補助金

助成金や補助金については、入金されるまでに時間がかかることに注意が必要です。運転資金として早急に資金が必要な場合には別の手段を取らなければなりません。また、助成金や補助金は申請の手続きが複雑です。可能であれば社労士や税理士、行政書士に助力を求めましょう。

飲食店経営に必要な届出とは?

飲食店を経営するためには、次の届出が必要になります。申請書ごとに申請先が異なる点にも注意が必要です。

  • 飲食店営業許可申請(提出先:管轄する保健所)

飲食店営業許可制度とは、食品の安全性を確保するための衛生について規定するものです。地域を管轄する保健所の窓口で申請します。

  • 防火対象物使用開始届出書(提出先:管轄する消防署)

空室だったテナントを新たに飲食店として利用する場合には、使用開始する7日前に防火対象物使用開始届出書の提出が必要です。レストランから居酒屋のように使用形態を変更する場合にも必要となります。

  • 防火管理者選任届(提出先:管轄する消防署)

従業員を含む収容人員が30人以上の飲食店は、防火管理者を営業開始までに選任し、管轄する消防署に届ける必要があります。

  • 火を使用する設備などの設置届(提出先:管轄する消防署)

飲食店で火を使う場合は「火を使用する設備などの設置届」を管轄する消防署に提出しないといけません。また、本届出は実際に火を使用する設備(ガスコンロなど)を設置する前に申請する必要があります。ガスコンロなどを使用する予定があれば、あらかじめ提出しておきましょう。

  • 深夜酒類提供飲食店営業開始届出書(提出先:管轄する警察署)

午前0時から日の出までの時間に酒類を提供する場合は、深夜酒類提供飲食店営業開始届出書を管轄する警察署に届け出ないといけません。居酒屋でも深夜0時を越えて営業する予定であれば提出を忘れないようにしましょう。提出期限は営業開始の10日前までです。

  • 雇用保険の加入手続き(届出先:公共職業安定所)

従業員が1週間あたり20時間以上働き、1カ月以上働く予定であれば、雇用保険に加入しないといけません。期限は雇用日の翌日から10日以内です。

  • 法人の場合:社会保険の加入手続き(届出先:年金事務所)

法人であれば必ず社会保険に加入しないといけません。期限は人を採用してから5日以内です。

  • 個人事業の場合:開業・廃業に関する届出書(提出先:管轄する税務署)

個人事業として開業する場合は、管轄する税務署に開業・廃業などの届出書を開業日から1カ月以内に提出してください。

  • 従業員を雇う場合:労災保険の加入手続き(届出先:労働基準監督署)

1人以上の従業員を雇う場合は、労災保険に加入しなければなりません。期限は雇用日の翌日から10日以内です。

せっかく飲食店を経営するのであれば、満員御礼のお店にしたいものです。いきなり全てを実行するのではなく、今できることの優先順位付けを行いながら一つずつ確実にクリアしていきましょう。

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山本勧(やまもと すすむ)
この記事は私が書きました
山本 勧(やまもと すすむ)さん

不動産会社に5年勤務後、会計事務所に勤める。現在は独立し、フリーライターとして活躍。主に不動産関係やお金についての記事をメインで執筆。

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