『フライパン美容師』が実践する
異業種チャレンジを通した事業成長とは?

ヘアだけでは収益に限界がある ― 美容室業界ではこのように言われることが多いなか、異業種参入に積極的にチャレンジしている美容室があります。都内に美容室9店舗・まつ毛サロン1店舗を展開する『GULGUL(グルグル)』は、2019年2月に新たにナポリピザとワインのお店『トン・ガリアーノ』をオープンし、その様子はテレビ番組『ガイアの夜明け』にも『フライパン美容師』として取り上げられました。今回は、そんな『GULGUL』を率いる大河内隆広さんに、異業種参入に対する姿勢とそこから得られた学びについて伺いました。

取材にご協力いただきました
大河内隆広(おおこうち たかひろ)さん

株式会社GULGUL代表取締役。美容師を7年経験後、美容メーカー勤務を経て『GULGUL』新小岩本店をオープン。現在は都内に美容室9店舗・まつ毛サロン1店舗・飲食店1店舗を展開するほか、美容室経営に関するオンラインサロン『NO LIMIT』を主宰。

成功とは失敗の上に積み重なるもの

飲食業に参入する前から様々な挑戦を繰り返していた大河内さんですが、失敗したものも多くあったといいます。コラーゲンマシンを導入したものの失敗、洋服買取も4年程やってみたものの想定よりも売上に繋がらず撤退、オートネイルプリンタの導入もうまくいかず失敗に終わりました。しかし、失敗するということは、そのたびに「これはうまくいかない」という学びが得られるということ。「美容サロン経営は収益に限界があり、それ以外の収益軸を探すべきだ」ということは以前から業界内で言われてきたそうですが、挑戦する人はごくわずか。しかし「やらないことには始まらない」というのが大河内さんのスタンスです。

美容師ならではの接客は他業種にも活かせる

美容室における接客の特徴は、お客様との関係性が濃いこと。お客様との1対1の会話から美容師が得る情報は膨大で、だからこそお客様に対してきめ細かい提案ができます。「そのような接客は他業種に活かせるポテンシャルを秘めている」とこれまで業界で言われてきたことを、まさに実践しているのが『トン・ガリアーノ』です。たとえば通常の飲食店ではシェフがお客様と直接会話する機会は限られていますが、『トン・ガリアーノ』ではシェフ自らが積極的にお客様を名前で呼んだり直接話しかけたりしています。これは美容師としては当たり前の接客ですが飲食店では一般的でないため、他店との差別化になると同時に、お客様の満足度を高めることに繋がるのです。

飲食店の業績を「まあまあ」から好調に

開業して半年ほどの『トン・ガリアーノ』ですが、大河内さんの評価は「まあまあうまくいっているのではないか」とのこと。しかし、いくつか課題も見えています。その例として、正社員中心の美容室と違いアルバイト従業員が多い飲食店では接客レベルを一定に保つのが難しく、店長やオーナーである大河内さんのメッセージも伝わりづらいことが挙げられます。しかし、「難しいからこそ挑戦しがいがある」と語る大河内さん。今後も積極的にトライ&エラーを続け、事業を成長させていく姿勢です。

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Yuna Park(ユナ・パク)
この記事は私が書きました
Yuna Park(ユナ・パク)さん

教材・結婚情報誌の編集・企画業務を経て、サンフランシスコのUXデザインコンサルティング会社で社内外のコンテンツマーケティングの統括責任者を務めた経歴を持つ。現在は独立しライター・マーケティングコンサルタントとして活動中。

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