『NO LIMIT』大河内隆広さんが身をもって学んだ
美容サロン経営の「借入れに欠かせないこと」とは?

美容師として自分の店舗を構えるということは「経営者」になるということですが、多くの美容サロン経営者は経営についてきちんと学ぶ機会もないままに店舗経営をスタートしているのが実情です。実際、都内で美容室9店舗・まつ毛サロン1店舗・飲食店1店舗を経営する『GULGUL(グルグル)』グループ代表の大河内隆広さんも、独立して約3年間は経営の勉強はしていなかったそうです。勉強するにつれて、それまでネガティブなイメージを持っていた「借入れ」に対する意識がポジティブなものに変わってきたといいます。大河内さんが現在借入れをどう捉えているのか、詳しくお話を伺いました。

取材にご協力いただきました
大河内隆広(おおこうち たかひろ)さん

株式会社GULGUL代表取締役。美容師を7年経験後、美容メーカー勤務を経て『GULGUL』新小岩本店をオープン。現在は都内に美容室9店舗・まつ毛サロン1店舗・飲食店1店舗を展開するほか、美容室経営に関するオンラインサロン『NO LIMIT』を主宰。

3店舗目の出店時に気づいた「知らないこと」のリスク

独立して4年目、ちょうど3店舗目の出店を考えていた頃、「いくら投資していいのかボーダーラインがわからない」ことを自覚したという大河内さん。従業員から「シャンプー台のグレードを上げたい」「新しいパーマの機械を入れたい」などの要望があった際に、OK/NGの判断を根拠なく行っている自分に気づいたのです。「生める利益に対していくらお金を使っていいのか」の基準もわからないのは、まるで従業員を乗せたバスを目隠しされて運転しているようなもの。「ハンドル操作を誤れば25人の従業員に迷惑だ」という気持ちになったのが、大河内さんの大きな転換点でした。

借入れに必要なのは「正しい財務知識」

大河内さんが借入れの際に気を付けていることは、「指標に惑わされず自分で判断すること」。よく「月商3カ月分の現金は持っておくべき」とか「金利は●%以下に抑えるべき」などの指標を見かけますが、それもすべて状況次第。だからこそ大河内さんが大事にするのは「数字を徹底的に理解して自社の状態を正しく把握すること」。また、住宅ローンのように一度借りたら「なるべく早く返す」のではなく、「事業用の借入れは“なるべく返さずに現金を保有しておく”というのも大事なこと」だと言います。そのためにも大河内さんは財務知識が不可欠だと考えているのです。

まずは決算書に興味を持つことから

美容サロン経営者の多くはもともと「職人」です。その職人が個人事業主ではなく事業経営者になるために何よりも大事なのは「数字に興味を持つこと」。たとえば美容師が「指名数を伸ばしたい」と思っているのに今の指名数を即答できないとまったく現実味がないのと同じで、会社の数字も興味を持たないと伸ばしようがありません。税理士さんに決算書を丸投げしている経営者も多いですが、自分で積極的に数字に関与していくことが正しい財務知識を身に付けるための第一歩。そうすると「借入れ」という行為自体をむやみに怖がることもなくなるでしょう。

同じキーワードを含む
記事を探す

Yuna Park(ユナ・パク)
この記事は私が書きました
Yuna Park(ユナ・パク)さん

教材・結婚情報誌の編集・企画業務を経て、サンフランシスコのUXデザインコンサルティング会社で社内外のコンテンツマーケティングの統括責任者を務めた経歴を持つ。現在は独立しライター・マーケティングコンサルタントとして活動中。

キーワードから探す

トップに戻る