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資金繰り表にはグラフを活用!
可視化して経営判断を早めよう

会社の資金繰りを可視化する「資金繰り表」は、グラフを活用するとさらに経営の効率化に役立ちます。ここでは、資金繰り表の目的についておさらいするとともに、グラフを入れることで生まれるメリットや基本的なグラフを入れた資金繰り表の作り方について解説します。

資金繰り表とは?

資金繰り表とは、会社の現金収入や支出を分類して集計した表のことを指します。資金繰り表は会社の収支を記入することによってお金の流れや動き、現金の過不足を把握するために作成するもので、金融機関へ融資を申込む際に説明資料の一つとして活用することもあります。資金繰り表があれば現在の状況だけでなく、先々の債権の回収や債務の支払い状況、借入金の返済状況を予測することもできます。

今後の資金繰りを予測することができれば、資金不足が起こる可能性や時期を想定し、借入れや支払い延期などの対策を立てることもできます。資金繰り表を作成することで、資金不足から黒字倒産を招くリスクを減らすことができるでしょう。

資金繰り表にグラフを活用する2つのメリット

資金繰り表は一覧表のみの場合が多いですが、グラフを入れる方法もあります。グラフを入れることによって得られるメリットは以下の2つが挙げられます。

  • 数値を視覚化することで感覚的に理解しやすくなる

資金繰り表にグラフを入れるメリットの一つは、数値の視覚化です。数値の羅列ではなくグラフ化されていることで、資金繰りの状況を感覚的に理解しやすくなります。
それにより、資金繰り表のチェックの効率化にも役立ちます。数値だけの資金繰り表の場合、いったん自分の頭の中に表の数字を落とし込む必要があります。しかし、グラフがあれば一目で会社の現状を理解しやすくなるでしょう。

  • 金融機関への説得材料にも活用可能

グラフの導入は、対外的な面でも効果が期待できます。例えば、金融機関へ融資審査を申込む際にグラフがある方が融資担当者にも資金繰りの状態を説明しやすいでしょう。グラフによって経営状態が安定していることを示すことができれば、稟議もスムーズに進むはずです。

グラフが入った資金繰り表の作り方

資金繰り表にグラフを入れる方法の一つとして、エクセルを使用して作成することが可能です。今回はいくつか基本的な資金繰り表の作り方とグラフ化の方法をご紹介します。

  • 日繰り資金繰り表

日繰り資金繰り表は、1日ごとの資金繰りを管理する表なので、支払いと売掛金の回収が集中する日を把握しやすくなります。複数の口座で入出金を行っている場合も、日繰り資金繰り表の方が資金繰り状況を管理しやすくなるでしょう。

日繰り資金繰り表の作り方
日繰り資金繰り表 完成イメージ
  • 月次資金繰り表

期間別資金繰り表は、月次でも期間を区切ることができます。1カ月ごとに区切ることでどのくらい現預金を維持できているか、どのタイミングで出金が行われて現預金の落差が生じているかなどがわかりやすくなります。落差が大きければ、その分現預金がないということであり、資金不足が起こる前に借入れや支払いを延期してもらうなどの対策も検討できるでしょう。

月次資金繰り表の作り方
月次資金繰り表 完成イメージ
  • 実績資金繰り表と予定資金繰り表

月次資金繰り表は本来、過去の収支をまとめた「実績資金繰り表」と、今後の計画を予測した「予定資金繰り表」から成り立ちます。実績資金繰り表と予定資金繰り表を一つにまとめ月次比較を行うと、事業計画が順調に進んでいるかを判断することができます。
さらに、グラフを入れることにより、これまでのお金の流れとこれからのお金の流れとを比較することができ、進行状況の確認や予定と違う部分も分析しやすくなるでしょう。将来のキャッシュフローをある程度は判断することもできるので、設備投資や資金調達のタイミングも計りやすくなるはずです。

実績資金繰り表と予定資金繰り表の作り方
実績資金繰り表と予定資金繰り表 完成イメージ
  • 借入金の月商倍率推移

借入金が増えているかどうかを確認するには、借入金の月商倍率推移をグラフ化することで、把握することが可能です。ここで言う借入金とは、銀行融資の借入金残高から現預金残高を差し引いたものです。また、月商倍率とは、借入金の残高を当月の売上高(月商)で割った数値であり、借入金が売上高(月商)の何カ月分あるかを表す数値です。
銀行融資では、借入金が売上高(月商)よりも一定基準以上あると経営状況が良くないと判断され、融資が通らないことも多いです。したがって、借入金の月商倍率推移をグラフ化することは借入金の額が危険水域にないかを把握することにもつながります。

借入金の月商倍率推移表の作り方
借入金の月商倍率推移表の作り方 完成イメージ
  • 表のグラフ化の方法

上記で作成した表をグラフ化する方法を、借入金の月商倍率推移表を用いてご説明します。他の表についても同様の方法でグラフ化が可能です。

借入金の月商倍率推移表のグラフ化の方法
借入金の月商倍率推移表のグラフ化 完成イメージ

毎日・毎月の資金繰りを把握し、資金不足を防ぐためにも資金繰り表は必要です。さらに、グラフを活用することで会社の現状を視覚的にも把握することができ、経営の効率化につながるでしょう。これからの資金繰りを予測することで、資金調達や設備投資といった早期の経営判断にも活用できます。エクセルでひと手間加えれば簡単にグラフを挿入することができるので、ぜひグラフ化してみてはいかがでしょうか。

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山本勧(やまもと すすむ)
この記事は私が書きました
山本 勧(やまもと すすむ)さん

不動産会社に5年勤務後、会計事務所に勤める。現在は独立し、フリーライターとして活躍。主に不動産関係やお金についての記事をメインで執筆。

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