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美容室経営の課題
「働き手不足とスタッフ定着」を
解消するリフォーム事例

「人手不足がきっかけとなった倒産が目立つ」という調査結果*が2019年末に発表されました。「働き手不足」と「スタッフの定着」は今、美容業界にとって深刻な課題です。
「これから店舗をリフォームするなら、スタッフの働きやすさといった観点は外せない」。そう話すのは、多くの美容サロンの改装を手掛ける株式会社セットアップ代表の豊岡博志さんです。
「働きやすい美容室」を実現するリフォームについて、豊岡さんにお話を伺いました。

取材にご協力いただきました
豊岡 博志(とよおか ひろし)さん

株式会社セットアップ 代表取締役社長
2000年の創業以来、商業施設・オフィス・住宅・文化施設展示会におけるインテリア・エクステリア空間の施工を手がける。営業・デザイン・設計管理・施工監理そして自社制作まで各専門スタッフによりトータルで進行する事で、よりスピーディーでコストパフォーマンスの高い施工を実現。

店舗の設計やリフォームに関する相談はこちらから。

狭い店舗でもスタッフルームを確保する

「スタッフが働きやすい職場」にするために、待遇の改善や福利厚生の充実に力を入れようとしている経営者は多いでしょう。では、一日の大半を過ごすお店の労働環境、休憩事情はどうでしょうか?

豊岡さんいわく、店舗面積が狭いことから「売り場を削りたくない」「従業員が2人しかいないのにもったいない」といった理由でスタッフルーム(休憩室)を設けていない美容室もあるそうです。それではスタッフがゆっくり食事をとり、体を休めてリフレッシュすることができません。

狭い店内でも、工夫次第で1坪弱程度のスペースを確保できることもあるそうです。場合によってはスプリンクラーの設置など消防法に則って施工する必要があるため、安易にDIYで部屋を区切ることはやめ、プロに相談しましょう。

参考事例:スタッフルーム1坪弱 約30万円(天壁の仕上げを安く抑えた場合)
施工:株式会社セットアップ

メンテナンス・掃除しやすい床材にする

労働力不足を補い、業務時間を短縮するために作業の効率化を図ることも大切です。床掃除をするたびに目地の隙間に髪の毛が入り込んだり、液剤がすぐに染みになったりすることにストレスを感じてしまうことも。
リフォームで床の張替を検討する際には、目地や凹凸がなく、耐久性に優れている「掃除しやすい床」をおすすめしているという豊岡さん。

例えば、今貼ってある床材を剥がしてコンクリートに直接塗装を施す「塗床」や、コンクリート打ちっぱなし風に見える「モルタル」にすると、コストが抑えられる上にデザイン性の高い空間演出ができるそうです。
安価で種類が豊富な「塩化ビニルタイル」もよく使用されていますが、デザインによってはチープな印象を与えてしまうことも。床だけでなく、空間全体とのバランスを見て選択しましょう。

参考事例:写真上2点/モルタル薄塗+防塵塗装で1㎡ 約10,000円~(モルタルの厚みによる)
写真下左/コンクリート左官仕上げ1㎡ 約6,000円~
写真下右/塩化ビニルタイル1㎡ 約4,500~7,000円(仕上げのみ) 
施工:株式会社セットアップ

働きやすい職場になればパフォーマンスも向上する

その他に豊岡さんがリフォームをおすすめする箇所は「スタッフが日常的に使う設備や場所」です。

美容室のトイレはお客様の利用がそう多くないため改装を後回しにされがちだそうですが、スタッフは1日に複数回使用します。あまりにも古いと掃除も前向きな気持ちでできません。
また、レンタルタオルを契約している店舗は、業者とスムーズに受け渡しができるところにストックする場所を準備しましょう。かさ張るタオルの持ち運びはなかなかの重労働です。

スタッフが働きやすい職場環境になればスタッフのモチベーションも上がり、接客にも良い影響を及ぼします。
長く働いてもらうためにも「スタッフの働きやすさ」とは何かを、リフォームをきっかけに改めて考えてみてはいかがでしょうか。

*帝国データバンク調べ「理美容業者の倒産動向調査(2019 年)」より

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高山 しのぶ(たかやま しのぶ)
この記事は私が書きました
高山 しのぶ(たかやま しのぶ)さん

美術大学卒。デザイン職を経て、輸入玩具を扱う専門商社と教育系出版社で幼児向けサービス・商品開発やマーケティング業務に従事。現在は、デザイン・サービス開発を通して培った“聞き取り力”を武器に、業界を問わず幅広いテーマでライター・エディターとして活動中。

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