thumbnail

「若い子はすぐ辞める」と悩む店舗経営者に
今すぐ知ってほしい3つのこと

労働力不足が深刻な中、優秀な人材を育て長く働いてもらうことの重要性は以前にも増して大きくなっています。しかし世代によって「働くこと」の価値観は大きく変化し、今までのやり方が若手従業員に通用するとは限りません。そんな若手をうまく育成するために経営者ができることは何なのか、人材育成のコンサルティングや研修を行う杉江美樹さんにお話を聞きました。「若い子はすぐ辞めてしまう」と嘆く前に是非お読みください。

取材にご協力いただきました
杉江美樹(すぎえ みき)さん

株式会社Work F-style代表。「一人ひとりのチガイをチームのチカラに」をモットーに、女性活躍推進やダイバーシティー推進、チーム力アップのためのコンサルおよび研修・コーチングプログラムの提供などを行っている。

トップダウンやマイクロマネジメントで人は育たない

創業社長に多いのがトップダウンですべて物事を決め、さらに細かく従業員の行動を管理してしまうマイクロマネジメントタイプ。これまで杉江さんも「強い思いを持って創業し、従業員を雇えるまでに会社を成長させたからこそ、こうなりがち」な創業者を見てきたそうです。しかし、細かく注意され続けていると従業員は委縮するばかりか、自分で考えないようになります。当然こういうタイプの下では若手社員は育ちづらいと杉江さんは指摘します。

人が育たない考え方、言動

「良い従業員」のかたちは1つではない

「良い従業員とはこうあるべき」というかたちが1つしかないのも危険です。

杉江さんの知るネイルサロンでは、コミュニケーションや店舗運営に関わるスキルに課題がある一方で、ネイルアートスキルが非常に高い従業員がいました。アニメのキャラクターなどを精巧に再現できる彼女は訪日外国人から指名が入るほど人気だったのですが、サロンでは「気がきかない」「進んで掃除しない」などの理由で高い評価を得られず結局退職。後任は採用できず、サロンは店舗拡大に難航したそうです。

一方、美容院激戦区で人気を誇るある美容院では、まだ一人前の戦力にはならない新人を「お客様満足部長」に任命。お客様には来店の度にアンケートに協力してもらい、毎日新人がそのアンケート結果を他の従業員に共有するという仕組みを導入しました。新人は与えられた役割を全うすべく、モチベーション高く働いているそうです。

各従業員がリーダーシップを発揮できる仕組みづくりを

上で紹介したネイルサロンにはなくて美容院にあったのは、「個人ができることに応じて役割と評価軸を与えたこと」です。

ネイルサロンの従業員は、コミュニケーションスキルが低くてもネイル技術が高かったため、それを活かすような役割を与え、その他に関しては他の従業員でカバーするというチーム体制を整えられたら良かったのです。
「1つでも光るものを評価し、さらに伸ばす仕組みを作っていかないとこれからは採用そのものが厳しくなる」と杉江さんは指摘します。

一方、美容院では新人でもできること、かつ勉強になることとして「お客様の声を集める」という役割を与えたことで、チームの一員として貢献感を得ながら仕事ができたことが成功につながりました。

これからの組織にとって大事なのは、経営者が1人でリーダーシップを発揮するのではなく、メンバーそれぞれがリーダーシップを発揮すること。そのためには1人1人と対話をして役割を決め、各従業員の強みに応じた役割と評価軸を与えることが大切です。「手間はかかりますが、その方が人は辞めません」と杉江さんは言います。

杉江さん

従業員を1つの軸で評価せず、
強みに応じた役割と評価軸を設定しましょう

同じキーワードを含む
記事を探す

Yuna Park(ユナ・パク)
この記事は私が書きました
Yuna Park(ユナ・パク)さん

教材・結婚情報誌の編集・企画業務を経て、サンフランシスコのUXデザインコンサルティング会社で社内外のコンテンツマーケティングの統括責任者を務めた経歴を持つ。現在は独立しライター・マーケティングコンサルタントとして活動中。

キーワードから探す

トップに戻る