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明日から意識したい、
宿泊施設の外国人・女性従業員育成に大事な観点

働く女性や外国人従業員の増加で宿泊施設の従業員は多様化しています。ただその多様性は現場レベルに留まり、経営に活かしきれていないケースが多いようです。多様性が企業の業績にいい影響を与えることが調査でわかっている以上、せっかく採用した彼らをしっかり育成していきたいもの。そこで今回は人材育成のプロ・杉江美樹さんに、外国人・女性従業員を育成し、企業の主力戦力にするためのポイントを教えていただきました。

取材にご協力いただきました
杉江美樹(すぎえ みき)さん

株式会社Work F-style代表。「一人ひとりのチガイをチームのチカラに」をモットーに、女性活躍推進やダイバーシティー推進、チーム力アップのためのコンサルおよび研修・コーチングプログラムの提供などを行っている。

女性従業員はきっかけを与えて伸ばす

「女性は管理職になりたがらない」という声をよく聞きますが、この背景として杉江さんは「多くの女性が育つ過程で控えめにした方が得をしてきたから」だと指摘します。また多くの女性は完璧主義で男性よりも自信がなく、「管理職になるのはスキルが完璧に身について自信がついてから」と考える傾向にあるのだそうです。

そんな彼女たちに対しては、「上の立場になる」ということよりも「もっと貢献できる」「力が伸ばせる」という視点できっかけを与えるのが効果的。例えば後輩の面倒見がいいという点を評価したことで、結果的に管理職業務にも意欲的に取り組んだというようなケースを杉江さんは見てきたそうです。そのためには1人1人が施設をどうしていきたいのか、その中で自分はどんな役割を果たしていきたいのかについてコミュニケーションをとることが大事です。

コミュニケーションで押さえたいポイント

外国人従業員の文化的背景を理解する

杉江さんの知る経営者は、37人もの外国人従業員を抱えています。その人が外国人従業員に注意する際は、必ずその言動の理由について質問をするそうです。

例えばお客様に対して笑わない従業員がいる場合、「笑顔を作れ」とただ一方的に言ったり「あいつはだめだ」と決めつけたりするのではなく、「なぜ笑わないの?」と質問する。そうすると、ある従業員からは「自分の国では他人に対して無闇に笑うと馬鹿にされるから」という答えが返ってきたそうです。そうした文化的背景を受け止めたうえで、「日本では笑顔の方がお客様に安心してもらえる」という説明をすると、すんなり理解してもらえることが多いと言います。

サービス業に従事する外国人従業員は日本社会で差別されてきた経験が多い背景もあり、「人として尊重し、仲間として受け入れている」という姿勢をまず見せることが大切なようです。

行動を改めてほしいときの伝え方

傾向は理解しても決めつけは厳禁

職場に多様な仲間が増えたときに注意したいこととして、「傾向は知っておいた方が良いが、決めつけは厳禁」と杉江さんは言います。

「女性の多くは昇進に消極的」などの傾向を理解しておくことは大事ですが、「男性従業員はこう」とは一言で言えないように、女性やまして外国人従業員も一言では括れません。
それを理解せずに出る言葉が「だから女性は」「だから外国人は」では、やる気を失って当たり前。人手不足の中で、せっかく採用した多様な従業員に長く活躍してもらえるよう、十分注意しましょう。

杉江さん

背景や属性に関係なく、
1人1人の従業員の考えを尊重する姿勢が大切です

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Yuna Park(ユナ・パク)
この記事は私が書きました
Yuna Park(ユナ・パク)さん

教材・結婚情報誌の編集・企画業務を経て、サンフランシスコのUXデザインコンサルティング会社で社内外のコンテンツマーケティングの統括責任者を務めた経歴を持つ。現在は独立しライター・マーケティングコンサルタントとして活動中。

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